手術後、はじめてノアを泳がせました。
道の行き止まりが沼です。
私は人工股関節置換手術に関して勘違いしてました。
手術をすれば走れると思ってました。
それは大きな間違いと、術後の説明で知りました。
術後の暮らし方の注意については予想外だったことがありました。
ネットで経験者の文章を探した時には、人工股関節全置換手術の術後についての詳しい文章を見つけられず。
セメントレスの手術自体がまだ数が少ないから、文章が見つからないのも当たり前といえば当たり前でした。
セメントを使わない方法は、お世話になった大学病院でさえノアで4例目の新しい手術でしたし。
犬の人工股関節全置換手術に関して悩んでる方がいたら、以下の文章が参考になればと思います。
<1>この手術を受けた犬は走らせられません。
●公園などの平地を穏やかに歩かせることが基本です。
若い犬の場合は特にこの運動の規制が難しいと思います。
●極力段差も避けねばなりません。
関節が人工物であるゆえに、衝撃による傷が関節内部にできれば修復されないからです。
トン、トン、という衝撃が関節によくないそうです。
私は階段と斜面があれば斜面を選ばせています。
また、激しい運動は関節内部に微細なシリコンの破片を発生させることがあります。
微細な破片が生まれ、骨に食い込んだりすると、マクロファージ系が活性化して骨を溶かして異物を取り出そうとするため、人工股関節と骨の間に緩み(ルーズニング)ができるのです。
ルーズニングの発生率は私がお世話になった病院では、セメントを使った旧式の手術のデータでは5パーセントだそうです。新しいセメントレス方式だともっと少なくなるはずだそうです。
<2>他の犬とじゃれあうことは危険です。
大腿骨を切断し骨の中心部に長い柄のついた関節を差し込んでいるので、外力によって骨折することがあるからです。
手術をしても全くの健康体として生活することにはなりません。
手術は犬を痛みから解放することに主眼を置いているのです。
飼い主は愛犬の寿命が尽きるまで愛犬の動きに注意を払って暮らすことになります。
犬の人工股関節置換手術に反対する先生もいるということを後で知りました。
手術をして痛みがなくなった犬は活発に動いてしまって人工関節をかばうことができず、トラブルが生まれやすいから、という理由だそうです。
手術しない場合は体重コントロールと運動の制限とサプリメント等で出来るだけ痛みを軽減させる方向で寿命までもたせる、ということらしいです。
自分がもう手術をしてしまった立場から言えば、私はノアが術後早い段階で痛みを感じないで暮らせたことがありがたかったです。
ノアは術後、散歩の距離が飛躍的に伸びました。
「片脚しか手術しなくても犬の痛みは劇的に軽減します。」とおっしゃってた先生のお話は本当でした。
手術する前、一番状態がひどいときは散歩に出たがらず、出たがっても歩きたがらなかったノアが、日に何度も散歩に行きたがり2〜2時間半は歩きます。
「こっちも行きます!あっちも行きます!」と張り切ってる姿を見られることが毎日ありがたいです。
ただ、以上の日常行動の規制の他にも
●術後2週間は面会もできないこと、
●退院後も2週間の安静(トイレ以外はゲージレストまたはかかりつけ医院での入院)が必要なこと、
●初診、術前検査、入院、退院、術後1・2・3・6ヶ月検診に通うこと、
●その後毎年1回検診があること、
●保険が利かないので治療費、検査費が高額なこと
・・・があります。
心のデリケートな犬の場合は入院中に体調を崩す子もいるようです。
どれを選ぶかは飼い主さんと愛犬の事情、状態により違ってくると思います。
ひとつだけ言えるのは
「手術する、しない、どちらを選んでもリスクはある」ということです。
手術をすれば痛みから解放されるものの犬と人の双方に負担がかかり、手術をしない場合もまた、ノアが受けているのと同様の運動制限は必要で、犬は股関節の程度にもよりますが大なり小なり痛みを抱えて生活することになると思います。
愛犬とあなたにとってどれが一番いい方法か、よく考えてみてください。愛犬が股関節形成不全だった場合に、万人にとっての正解は無い、と私は思っています。
.
最近のコメント